だいたいゲージが違う鉄道が併存しているといえば、日本統治下の朝鮮にだってナローゲージはありました。今はすっかり通勤路線として立派な規格になっているらしい水仁線なんかは、80年代の鉄道雑誌では「風情あるが滅びゆく軽便鉄道」という扱いでしたね。ゲージは2フィート6インチでした。
ちなみにもう一つの日本の植民地・台湾でも、西側には3フィート6インチ鉄道が作られますが、人口密度の低い東海岸の鉄道はやはり2フィート6インチの軽便でした。両路線はつながっていなかったので問題は特にありませんでしたが。1980年代に台湾一周の鉄道が作られて、その時に軌間が統一されました。
台湾の東海岸線は、台湾が結構経済発展する時代までナローだったので、ナローなりに路線が改良され、「世界最速の軽便鉄道」という、すごいんだかすごくないんだかよく分からない路線だったそうです(笑)この辺の話は『ゲージの鉄道学』という本に拠っています。