U-NEXTで『シリアスマン』を観たよ。神の意志を人間が言葉で語ることなんて無理に決まってるだろ? って映画。というわけで、主人公の中年男に降りかかる数々の不条理な不幸も、その原因となったりならなかったりする周りの連中も、彼らのコミュニティを支えているはずの導師たちも、なにもかもが真摯に語っているようでその言葉は上滑りして一切の本質を表さない。そして唐突に訪れるエンディングを前にして、そこになんらかの神の意志を見出そうとするのは、それは人間が目の前の出来事になんらかの意味とパターンを見つけようと(どうせ無駄なのに)考えちゃうからで。さて、この映画の冒頭で宣言されるのは
「身に降りかかる出来事をあるがままに受け入れよ」
という警句。調べてみたら、中世フランスにいたユダヤ教学者の言葉らしいです。いやはや。
それはともかく、歯の話がむちゃくちゃおもしろかったです。やっぱりタルムードを読んでみたい。