そもそも個人番号カードは設計が中途半端なんだよ。自動車運転免許証と比較すればよく分かる。
運転免許証は免許保持者の身分証明以外の機能はない。今世紀に入って IC チップが埋め込まれるようになったが,中身は券面情報が入ってるだけで,ケーサツが持っている免許にまつわる賞罰情報にアクセスできるわけではない。
そもそも個人番号は行政サービスにおける個人情報の一元管理のために作られたものだ。そして個人番号カードは,それら行政サービスにアクセスするための認証デバイスとして機能している点が重要(他に住基ネット用の秘密鍵も保持しているが,横に置いておく)。つまり,現時点で個人番号カードは身分証明としての機能と認証デバイスの2つの機能を有しているわけだ。
でも,行政サービス向けの認証デバイスとして使うなら普段は持ち歩くべきではない。一方,身分証明として使うなら常時保持しておく必要がある。現時点でも機能が矛盾しているわけだ。