力を持ち、社会をよりよく変えていこうとする人が外面的に体裁は保っても、活動や運動の内部、家族などの周辺に対して抑圧者となっていく。
まず考え方からだけでも歯止めが必要だと思う。ある人は活動や運動を通して、外の環境だけでなく、自身を変容させていっている間だけまともさが維持されるのであって、外だけ正しくしようと考えているならばその時点で根本的に方向を違えている。
差別解放を理念とする組織が催す公開講座に行ったとき、何十人と「動員」されたスーツたちの態度の悪さに驚いた。講師は若く大変真っ当なあり方で話をしたが、その後招いた側から「お前のいうことが自分たちに伝わらないのはお前のせいだ」と糾弾されたとのことだった。