この20年の犯行手口そのものは大きく変わってはいないが、ここ数年での変化はふたつ。
①拠点
「かけ子」が電話をかける場所として以前はオフィスやマンションに拠点をおいていたが、摘発されたときに一網打尽になり証拠品が押収されるリスクがあるので避けられるようになった。新手のやり方として車で移動しながら詐欺の電話をかけ続ける手法が登場している。だがこれはガス代、高速代、ホテル代などコストがかさむし、かけ子兼運転手にとっては体力的にかなりきついらしい。
②暴力団の関与
暴対法施行以来、旧来の資金源(総会屋、占有屋、ノミ行為)が断たれ、いわゆるシノギは薬物や詐欺が多くを占めるようになってきているとのこと。
特殊詐欺においては中間や末端が金を持ち逃げする(「飛ぶ」)危険性が常にある。そこで暴力団が売り上げを持ち逃げした犯人に暴力でしめしをつける役割を果たしている。2/