「軍艦島の真実」というYouTubeチャンネルが軍艦島=端島の日本人元島民の証言を集めて、朝鮮人労務者の証言を否定しようと試みているのですが、70年以上も前の話、旧島民の証言も調べると諸々間違ってます。
林えいだい氏が書いた本に、朝鮮人労務者家族の次のような証言があります。
「水は土井の首という所から社船が運んできた。桶で7階まで運んだ」
に対して旧島民某氏曰く
「水源は為石。水はアパートの各階に水栓があったから階下から運ぶ人は居ない」
で、調べてみると、為石は1957年開通の海底水道の水源であって、それまで社船が水を運んだ水源地は土井首で正しい。明白に旧島民の記憶違い。
では各階に水栓があった話はどうか。
資料によれば、労務者家族が入居した社宅の各階に水道管がひかれたのは1932年の水運搬船就航以降。
証言者入居は1933年。
件の旧島民氏は端島転入が1939年で、それ以前に関する証言を否定できる立場に無い。
こういう細かい所まで見ないと判断つかない話は厄介ですが、どこかに書かないと認知されないのでここに記しておきます。
端島全般については近々まとめたものを公開予定です。