ムンクの歌声木のうろがムンクの叫びと同じ形で叫んでいた切り離された枝がもう伸びることはないと嘆いているのか無数の「たら」「れば」を内包したまま傷口は癒やされないまま木の成長とともに大きくなる穴は空へと近づくのぞきこめない深淵に悲しみを勝手に詰めこむ私を尻目にリスがどんぐりを貯める小鳥が卵を産み育てる虫たちが春を待つ欠落にしかできない役目がそこにはあるないものねだりを我慢するのはもうやめにしようか