本当に良い本なので、【拡散】にご協力いただけると嬉しい。この社会に住み、明日を作る、私たち皆で分かち合うべき一冊だ。
石井正則『13 ハンセン病療養所からの言葉』(トランスビュー)。
入所者の詩と石井氏の撮影した写真とが、確かにこの場にあった、個々の生や死を、再び、立ち上げる。
巻末の木村哲也氏の解説は、この病に蒙い私を啓く。
私には、とりわけ、100-101ページに掲載される「差別文書」、その「平15.11.25」という日付が、異様なほどに重かった。
この「差別文書」への思いは、石井氏によっても、木村氏によっても、一切、語られない。
けれども、その思いを、これ以上ないほどに、雄弁に語っている。