現代文の試験においては、今後も、〈デノテーションのみをピックアップして、それに合致する選択肢を探す〉という傾向が、さらに強まっていくのだろうか。私はそのことを心の底から恐ろしいと思う。こうした性質の問題を「良質な問題」と評価する声が、多分に若い世代のなかから現れていることに、底冷えするような戦慄を覚える。