正常性バイアスの支配下にある人々の群れに話しかけることに比べれば、パニックの群衆の相手してる方がまだしも希望というか、可能性があるんじゃないかという気がする。
震災と原発事故の直後、「まるでパニックに陥ったかのように」東京圏からすっ飛んで西に逃げてきた人たちに何人も会った。そのときに思ったのは、「危機を危機と認識して、普段なら到底思い付かないようなことを実行できる程度にパニックに陥ること」は、むしろ能力なのだ、ということ。最も恐ろしいのは正常性バイアスの方だ。
でも、まぁ、もう無理かもなぁ。未来は閉ざされている。その中で、何ができるだろう。何が言えるだろう。