第一次湾岸戦争後、時折思い出した様に繰り返されるイラクへの空爆など、アメリカは国連を無視して独断で武力行使をすることが増えたように思う。同時多発テロ後のアフガニスタンへの攻撃、そして極め付けが二度目の湾岸戦争。「大量破壊兵器を隠し持っている」などの一方的な決めつけを理由にして無茶苦茶な武力行使をおっ始めた。
このときは国連には全く関与させず、開戦から停戦までどころか戦後の新政権樹立から復興政策までアメリカが主導し、イラクから搾取のかぎりを尽くした。フセインより酷い占領者に怒った人々が武装勢力に身を投じるのは当然の話で、それに対しても「反米武装勢力」「テロリスト」とレッテルをはって残虐のかぎりを尽くした。
思うに、アメリカは意図的に集団安全保障の枠組みを破壊しにかかってる。なんのためか? 戦争から最大の利益を得るためだ。自由に開戦し自由に止める。戦後処理も含めて好きにやる。「戦争株式会社」とはよく言ったものだが、世界最大の軍事力を持つアメリカこそが、戦争の自由を手放さないために平和構築の努力を妨害し続けている様に私には見える。その片棒担いでいるのが、日本だ。情けない。→