■総評:コロナ禍においても相変わらず好調、というか製作体制を保ててるのはアメリカ映画界、ということになる。というのも、メキシコとカナダも含めて北米という括りにしたが、メキシコとカナダの製作の映画が極端に少なくなり、お金があるアメリカがメインとなってしまった。 そんな中で総合でも1位になるアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品『バルド〜』は一矢を報いたことになろう。それもそのはず、イニャリトゥが6年もかけ、全身全霊を尽くした作品で、全編を故郷のメキシコで撮影した作品となると長編デビュー作の『アモーレス・ペロス』以来の作品でもあるので、総合・北米の1位となるのは当然の結果である。