面識のないひとりでやってきた男性が、絵を前にして”いい絵だなぁ”と誰に聞かせるでもない小さな声でぼそっっと呟いた時、その人の中のどの部分がそう感じさせたのだろうかという興味を覚えたけれど、それからずっと考えているうちにその人の人生の中でどのようなものを見てきて、どのようにして生きてきたのかどんな経験をして今に至りそう感じているのか、その人自身に興味が湧いた。