精神内の世界と、外的現実の区別がつかない人が多すぎる。私が面接している人は、十中八九、みんなそうですよ。前はそういう人が来るんだろうと思ってたけど、今は、「来る人はまだマシで、面接受けてもいないそういう人が世の中にはゴロゴロしているんじゃないか」と私は思っている。
心の内と外の区別がついてなくて、だけど、本格的に狂ってない人は、どうなるかというと、内側が不自由になるんですよ。本来ならば内と外の間にはクッキリ境目があるので、心の中は完全に自由が保障されている筈なんだけど、そこの境界線があやふやな人は、心の中で望んだ事を外の世界でやらかしそうな恐怖を持っているので、外の世界でやっちゃいけないことは(それはたくさんあります)心の中でも考えちゃダメという事になる。だから、心の中の世界がとっても貧相にならざるを得ない。例えば、殺人などの暴力の描写をフィクションとして楽しむことが出来なくなるし、だけどそれを楽しむ自分がいるのを知っている場合、自分がいつかやらかしちゃうんじゃないかという自分への恐怖に苛まれ続けなければならない。
私が日々やっている仕事は、彼らの心の中と外の線引きの手伝いです。