というのも、ついこないだ谷川俊太郎と寺山修司の手書きの原稿(用紙)の入った封筒が出て来たのを見せられたということがあり。しかもその封筒の送り主が編プロか雑誌かなんかで働いていた井上ひさし(この表記ではなかった)で、どの人の字にも個性が現われていて、なんだか感じるものがあったという、そんなことがあったから。当時の彼等は多分みんな20代とかだったんだよね。「おおっ」とか思ったのではなく、「あぁ…」と感じたってだけの、なんかそういう無意味な話なのですが。みんな若かりし日々を経て老いて死ぬ。場合によってはなんらかの痕跡を遺して。しかし痕跡を遺すことが主目的ではあり得ない人々。儚い存在。