12月5日
自転車を走らせる 木々の彩度の低さと対比して
飾り付けがされている家が増えた
私の家も飾らなきゃ と思う自分に反抗する自分
時が止まればいいと思ってるくせに
自転車を走らせる 距離を走らせる度
耳や指がじわじわ 悴んでくる
半年前お前が寂しがっていた季節が来たぞ と
私に教えるように
自転車を走らせる 学校に近づくと
人が増えてくる 友達と歩く人
手を繋いで歩く恋人達 私はずっと1人
この羨ましい気持ちは 高3の今もどこかにある
自転車を止める 学校に着いた
駐輪場には 人はいなく 三毛猫が1匹
三毛猫の雄は珍しいんだっけと考えながら
私は暫く観察していたんだろう
チャイムが鳴り 忽ち 足を走らせた