やはり自分の成績や進退についての権限を持っている立場の人からそういわれると、(在学を長期化させる経済的余裕もないし、早く卒業して就職しなければという状況に置かれていたから)評価も重要であった自分には、そういった方向に分析をおこなっていくようになった。
しかし心のどこかでは、どちらかといえば「日本人とは何か」と追求していくことよりも、初心にあった「ハーフ・ミックスの歴史や経験について」知りたい調べたい伝えたいという思いが強かったから、葛藤や矛盾を抱えながらも、研究の中で日本人論・日本文化論なども調べて行った。
こういったことをやってきたからか、イベントでも、論文でも、寄稿でも、自分は「ハーフ」をメインに話したくても、自分に「『日本人とはなんでしょうか?』というメッセージを発信してほしい」という依頼や期待がすごくきてしまう部分がある。