「1998年以降日本経済はデフレにあるという考えは、日銀の従来の考えではない。政府の見解でもない。それは岩田規久男氏の個人的な考えであった。」(伊東光晴『アベノミクス批判』岩波書店2014年、p.73)
いまだに日本はこの経済学者の妄想、安倍晋三の妄想を克服できないでいるのである。
「戦後の日本経済の歴史の中で高い経済成長を示した1960年代・・・鉄が鉄を生むといわれた重化学工業という、経済波及の大きな産業の勃興であった。インフレ整備のために建設投資が次ぎから次へと起こった。このような成長期は、人の一生のうち青年期が一度であるように、国の経済発展段階の中では再び起こることはないのかもしれない。」(同pp.74-75)
おそらくもう二度と再現することのない「経済成長」を取り戻そうと言うのが、アベノミクスであり反緊縮をさけぶ一部の野党勢力なのだ。まさにそれこそがパラノイアの被害妄想なのである。