281系電車(281けいでんしゃ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の直流特急形車両。
概要
1994年(平成6年)9月4日に開港した関西国際空港への空港アクセス列車である関空特急「はるか」の専用車両として、同年春に川崎重工業・近畿車輛で製造された。
外観デザインは木村一男による。
1994年度グッドデザイン賞、第5回ブルネル賞近距離列車部門最優秀賞を受賞している。
構造
車体
車体は普通鋼を基本とし、塗装は大空に輝く雲をイメージさせるシャイニングホワイト■をベースに、肩部には無限に広がる宇宙をイメージしたコスモグレー、車体の袖部には成層圏をイメージさせるストラトブルー■が使用されている。車体側面には「はるか」ロゴが描かれている。先頭車前面はS字型の形状になっており、非常時用の貫通扉が備えられている。付随車の屋根部には大きくJRのロゴが表記されている。
警笛は、タイフォンに加え、681系電車と同じ旋律のミュージックホーンが装備されている。前照灯は前面腰部に2基、尾灯は連結器の左右に発光ダイオード(LED)式のものを設置している。
後述のお召し列車としての運用のため、ガラスは防弾ガラスを利用している。
車内
車内は運用開始当初から全席禁煙とし、一部の車両に限って喫煙コーナーが設置されていた。喫煙コーナーには灰皿を2個埋め込んだカウンターテーブルを窓際に設置し、天井に換気扇を設置していた。その後、2007年3月18日から全面禁煙化により灰皿が撤去され、携帯電話の通話などのフリースペースとされている。
グリーン車の座席は681系に準じた回転式リクライニングシートが横2+1列の3アブレストで配置され、シートピッチは1,160mmである。座席のモケットは、関西の伝統が感じられる落ち着いた空間を演出するために、レイッシュパープルが採用されている。テーブルは肘掛けに収納された小型のものを取り付けており、座席の背面にはテーブルの代わりにマガジンラックが取り付けられている…