電子書籍は…とか言いつつ、もう一方の手で紛失してしまった遠藤周作の「反逆」Kindleで再購入。紙の本は持ってたんだけどどっかいっちまった…。
遠藤周作の戦国時代ものって一見戦国時代ものに見えるのだけど(?)、実はキリスト教のシリーズと同じことが描かれてる。登場人物もクリスチャン大名とか、キチジローみたいに心が弱くて(強くて?)、裏切って逃げて裏切ってみたいな人の人生の話が多い。
この「反逆」は基本的に信長に反逆した人々を描いた物語だけど、中心は戦国武将の中では比較的マイナーな荒木村重という戦国武将。心の弱さから信長を裏切って妻子供一族郎党100人以上が殺されたのに一人で逃げ、秀吉についたかと思ったらそこも裏切って逃げ、逃げて逃げて逃げまくって、最後は自分は「道の糞」だと自称しながらも生き続けた戦国時代の男の実話。そしてその荒木村重を裏切って生き延びたキリシタン大名の高山右近の話もでてくる。もちろんほんとにいた人。
遠藤周作では「反逆」が特に好きだけど、「宿敵」「侍」「王の挽歌」など彼の戦国時代物は全部おすすめ。そしてそれらを読んでベースができると、さらにとんでもない量の本がある戦国時代小説の世界が待ち構えている笑 その入口として遠藤周作の戦国小説は読みやすいしとっつきやすくてほんとおすすめ。
ただ遠藤周作の戦国時代ものは、ベースにした元資料が偽書の疑いが強くて事実関係は微妙なところがあるのだけど、そんなこと全然関係なく面白い。
歴史もののネタバレって事実だから難しいね。関ヶ原の戦いの顛末を書くと色んな小説のネタバレって怒られることになるのかな? #読書
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