オナンの兄エルが神に処刑されたので、父ユダはオナンに兄エルの妻タマルと結婚するよう命じた(創世記38:6-8)。
しかし、オナンはタマルによってもうける子が、自分の相続人とならないことを知っていたので、性交の際に膣内射精せず、故意に精液を地に漏らした(創世記38:9)。これは神の意に反することであったので、オナンは神により処刑された
当時のユダヤ社会では、兄が子どもがいないまま死んだ場合、弟が兄の奥さんと結婚して子どもを産み、
その後継ぎをするという義務(律法)がありました。
これを”レビラト婚”(レビレート婚)といい、血を絶やさない事が目的でした。
「兄弟が一緒に住んでいて、そのうちのひとりが死んで子のない時は、その死んだ者の妻は出て、他人にとついではならない。その夫の兄弟が彼女の所にはいり、めとって妻とし、夫の兄弟としての道を彼女につくさなければならない。
そしてその女が初めに産む男の子に、死んだ兄弟の名を継がせ、その名をイスラエルのうちに絶やさないようにしなければならない。」
自慰行為を意味するオナニーという言葉の語源となっています。