MMTでは政府の役割をとても大きいものとしている。税金を強制的に払わせたり払わない者に罰を与える権限を持つことによって自国通貨に価値をもたせる、とか、ジョブギャランティーなどで世の中を今よりも強くコントロールする、とかだ。
理想を言えば、政府なんてものはなくなって、人々が自分の利益のために協力すれば自然と社会全体にもメリットがある、という形が良い。
これはケインズによって否定されたアダム・スミスの素朴な「神の見えざる手」の考え方だが。
AIが大勢の人々の損得を細かく計算することによって、後者が実現できないだろうか?
社会における損得はあまりに複雑に絡み合っているので、目立ちたがり屋の政治家や出世がしたい官僚たちの曇った目では解きほぐせないのではないかと思う。