今回紹介する本は、庵功雄『やさしい日本語』(岩波新書)です。
〈やさしい日本語〉とは、日本語を母語としない人々にも通じるように、わかりやすく調整した日本語のこと。例えば、「登校する」を「学校に 行く」などと言い換えるわけです。
なぜ〈やさしい日本語〉が必要なのか。
それは、この社会に真の意味での多文化共生を実現するため。それには、日本語母語話者とそうでない人たちとの共通言語が欠かせません。「英語でいいのでは?」という声もあるかもしれません。でも、日本に暮らす日本語非母語話者は、少なからぬ割合で、英語を使うことができません。そして日本語母語話者もまた、多く、英語を不得意とします。また、あらゆる言語の通訳を用意することも難しい。となると、やはり、〈やさしい日本語〉の普及が現実的な方法ということになるわけです。
ただし、庵功雄は、〈やさしい日本語〉は、日本語母語話者にとっても大きな意義を持つと主張します。「なぜ?」と思った方、ぜひ、本書を読んでみてください。きっと「なるほど!」ってなりますよ?
https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b243840.html
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小池陽慈 (koikeyoji@mstdn.jp)'s status on Friday, 25-Nov-2022 17:05:29 JST 小池陽慈