フランス映画『ファイブ・デビルズ』、嗅覚が異様に発達したアフリカ系の少女があるきっかけで過去にタイムリープし、彼女の母親、父親、父親の妹の学生時代のある出来事を見てしまう、というもの。
単なるタイムリープというだけでなく、
彼女の両親らの過去にとんでもない事件があり、
それがなんだろな、というミステリー。
冒頭の燃え盛る炎からして「これかな?」とは分かるものの、わりと後半まで引っ張る。
水泳場の職員を勤めるフランスの白人の母親ジョアンヌと消防士のセネガル出身の黒人男性が父親ジミーということで、娘ヴィッキーはアフリカ系になり、
小学校で肌と髪質からいじめられっ子になっていて、さらにずば抜けた嗅覚で周りの匂うものをコレクションする癖がある。
また、父親ジミーの妹ジュリアはジョアンヌとは学生時代の同級生で同じ体操部で、ある性癖を持つ。
こうした様々な差別、偏見、多様性要素を使って、それが良からぬ出来事に繋がる。
そのある性癖もジョアンヌを演じるのが『アデル、ブルーは熱い色』のアデル・エグザルコプロスであることを思えばなるほどな描写で、その男女のバトルロイヤルな恋愛は面白い。