大学時代、後輩が「鴨川行きましょう」と声をかけてくれて、自転車を走らせた。授業終わり、真冬の夕暮れ時だった。
私達は日が沈むまで何も喋らなかった。たまに肺いっぱいに冷たい空気を吸い込む。風は防寒着の上を緩やかに撫ぜていった。この瞬間を忘れたくなかった。
あの頃の私達は永遠を信じられるほど子どもではなかったけれど、何かを始める勇気や終わらせる覚悟を持つほど大人ではなかった。
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