こんなことを言うと嫌われるだろうが、「バトラーを読め!解せない奴は低脳」みたいな動きもあったよ。「最大限寄り添った」というのは微妙で、若干歴史修正的だと思う。
バトラーの論が盾や矛になってくれたのは確かだけれど、個人的にはやすやすと理解できる論だとは思わなかった。
ずっと言っているのは、「知性」と「差別意識」を混ぜるのは危険。
こんなことを言うと嫌われるだろうが、「バトラーを読め!解せない奴は低脳」みたいな動きもあったよ。「最大限寄り添った」というのは微妙で、若干歴史修正的だと思う。
バトラーの論が盾や矛になってくれたのは確かだけれど、個人的にはやすやすと理解できる論だとは思わなかった。
ずっと言っているのは、「知性」と「差別意識」を混ぜるのは危険。
現代の「リベラル/左翼」は「高学歴」が多いんだよね。それだけで、ちょっと考えた方がいい。
「あれ読め!これ読め!本読め!YouTube観るな!本で勉強しろ!」というのは、実はパターナルな言動で、「非-リベラル」的なんですよね……。
私もフェミニズムを勉強しているときに、「バトラーは読んだか?バルトは読んだか?」と男性学者に言われた。「いま勉強中ですが、"撹乱"といまの話はどれくらい関係ありますか?」と聞いたら、「いまの話に"撹乱"を導入すると、私の論が続けられなくなる……」と。なんやねん。どうしたいねん。
「その後、バトラーは読みました!」と言えればかっこいいけど、やはり難しいです……(ショーン・フェイ著/高井ゆと里訳『トランスジェンダー問題――議論は正義のために』(明石書店、2022)にはバトラーは出てこなかった)
「知性」で締め出しても、いいことなんて一つもないよ。それも結局「悪魔化」で、「他者化」でしょ。「ルールを守らない奴らは外国人だ!」と「差別をする奴らは知性のない奴だ!」って、同じ構造なんだよ。「悪いのは俺らではない。あいつらだ!」という、「他者化」。
ごめんね。細かく覚えています。
私はバトラーを経由するより
・極々少数のマジョリティでない加害者に対して、虫眼鏡を当てるように拡大視するのが差別の基本。
・個人的なトラブルを、レイシズムにまでおし広げる、アブダクション推論こそが差別の基礎。
・一部のトラブルを虫眼鏡的に拡大視して、属性を「悪魔化」「他者化」するのが、差別の代表的なあり方。
この点を「障害学」から学んだんです。マイノリティーは同じ差別に遭いやすい。トランスジェンダーも外国人も障害者も似た「悪魔化」に遭いやすい。いまなら「限界知能」みたいに、本来は彼/彼女等を救わんとするための用語が蔑みの意味で使われて「他者化」される。自称リベラルの人に「参政党を支持するのは"限界知能"」みたいに言う人がいる。良かったね、「知性」に恵まれて。「勉強」ができて。でも、それは「運」でしょ?「努力」ができる金銭や環境、時間などの余裕があるんでしょ?
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