米海兵隊(marines)は、旧日本軍の海軍陸戦隊と異なり、陸海空軍から独立した組織(尚米軍は現在宇宙軍と合わせ4軍構成)。
これは米国が独立以来、常備陸軍を持たない原則を取りりながら、他方、中南米に「剥き出しの帝国主義支配」を確立するために、海を渡って「敵前上陸」するための「殴りこみ」専門の部隊を活用してきたため。
キューバ、ハイチ、ドミニカ、パナマ、コロンビア、ベネズエラなどに海兵隊は侵略・駐屯した。これらの地域では海兵隊から「野球」という米国スポーツが伝わった。サッカーと違い野球が盛んなのは、米国が軍事支配を受けたことのある地域に限定されるのはそのためである。
日本はこの例外だが、韓国・台湾は日本の植民地から米国の覇権下に移行したことが背景にある。
ところで、軍も官僚組織であって、その「鉄則」として組織拡大=予算拡大を目指す傾向をもつ。そのために、常に「戦時の可能性」や「敵の脅威」をアピールする必要が出てくる。
「中国脅威論」や「台湾有事」などは、この予算獲得の恰好の材料になる。米政府も、この予算を日本が負担してくれるのなら、「それにこしたことはない」。その分民生部門に予算を割けるからである。
しかし、この負担を負わされ、社会保障を削減される側はたまったものではない。