「がびのキッチン」を見ていたら、数年前のレシピ投稿には実家で作っていたものも多い。母のために作り、実家のキッチンで、実家に数十年もあった食器を使った料理とその写真。
母はすでに亡く、実家も売却し、食器もほとんど全て処分した。
わたしが生まれたときからあった実家の存在はそれがなくなるまで考えてみたこともなかったし、「日本に一時帰国」は実家での滞在と同じ意味を持っていた。
若いころに多かった精神的で観念的な哀しみ。年をとるにつれて、それが物理的にまわりに当然のごとくあったものやひとを「失う」という哀しみをともなうことに気づく。
#ひとりごと