職場近くのすき家がいつの間にか量産型のカフェみたいな外観に変わっていて驚いた。いや、大して驚きはしない。思えば、飲食店にかぎらず都市圏ではあらゆる店舗がカフェ化している。美容室はすでにカフェっぽく、小規模の衣料品店もだいぶ前からカフェっぽい。銀行や不動産屋も徐々にカフェ化してきている。おそらく万人受けの雛形がカフェなのだろう。人口が多い街ではむやみに目立つよりも、角を削った馴染みやすい平面に特化する方が利益の最大化に役立つのだ。そのようにして、おおよそどこの国の都市景観もやがて清潔な平面の連なりを備えたのっぺりしたものへと移り変わっていく。