ハングルが作られる半世紀ほど前、朝鮮半島の王朝(高麗)はモンゴル帝国の支配を受け、国王や宮廷のメンバーは元の大都に居住していた。そして、モンゴル帝国は文字開発が盛んな国だった。
漢字でない文字で民族語を表記するための工夫がいろいろとされ、ウイグル文字やパスパ文字、モンゴル文字などが産み出された。
ハングルを生み出した朝鮮の言語学者(言うまでもないことだが、世宗が考えたのではない。言語各社の集団がいた)たちが、その方法論と音韻学の影響を受けていなかったはずがない。というよりも、そうした知を集大成してからに工夫したからこそ、朝鮮はもっとも洗練された文字を生み出したのだ。
こうしたことは韓国の一般向けのハングル解説などではほとんど触れられない。でも、下僕は韓国にとってネガティブなことでは全くないと思う。むしろそういうつながりにロマンを感じる。