"「暴力は歴史の中で、世界中で繰り返されてきました。人間の暴力は、私にとって子どもの頃から宿題のようなものでした」
「私は韓国南西部の光州で生まれました。9歳で光州を離れましたが、ソウルに来て約4カ月後、光州事件が起きました」
《光州事件 光州市で1980年5月、後に大統領となる全斗煥氏が主導する軍部が、民主化を求める市民や学生らを武力で制圧。160人以上が死亡した》
「12歳の頃です。家で『光州アルバム』という冊子を目にしました。それは、犠牲者の遺族や生存者たちが秘密裏に作った、虐殺事件の記録でした。軍政下の徹底的な統制のもと報道もされない当時、事件が実在したことを証拠として残すため、殺害された人々の写真と共に広まっていたのです」"
暴力に満ちた世界で、希望を想像する 問い続ける作家ハン・ガンさん:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASS5W2HMJS5WUHBI02PM.html