「ポイントはアプリを使わないシステムにしたことです。台湾では、高齢者を含む大半の人が、携帯電話やスマートフォンを持っています。しかし、およそ2割の人がアプリをダウンロードしてインストールし、使いこなすスキルを会得していません。
そのため、国内で最もポピュラーなコロナ対策アプリである、国民健康保険局の「NHI Express」ですら、全人口の約3分の1しかダウンロードしていないのが現状でした。そこで、NHI Expressを使う習慣のない残りの3分の2の人々や、アプリのダウンロード経験のない2割の人々に配慮する必要がありました。万人に好まれるQRコードやSMS認証のような信頼性の高いフォーマットをベースとした“アプリ・フリー”のデザインにすることがとても重要だったのです。」