社会をよりよくする方向に、データに基づいてアクションを起こすというあたりまえのことが、日本ではとんでもなく障壁が高く、その理由を考えたときに、データサイエンスが根付いていないところも大きいのだろうと思いました。
10年くらい前に、北欧で経済学を研究していた友人が、データサイエンスの民間企業に転職したら、待遇はいいし、やりがいもあるし、転職してよかった、でも、いつか日本に帰国したいと言っていたときに、日本には帰ってきても、そもそもそのスキルを活かせる職場がないと思う、と返事しました。
それから10年、今、あわててデータサイエンスに力を入れていますが、今でも、多くの組織、特に日本では上位にいけばいくほど、自民党政治的な、人間関係とおじさんたちのメンツ争いだけで意思決定していくような状態が続いているわけで、ほかの先進国では10年前にはもうそういう流れになっていることを考えると、いまだに政局記事を載せている新聞各紙は、「頭がおかしいのではないか」とまで思います。
社会のあらゆる事象が複雑化、高度化、多様化しているので、データで把握しなければ、実態そのものがつかめなくなっているのに、日本ではいまだに政局記事に出てくる政治家の在り方で、これでは缶蹴りかじゃんけんで国の行末を決めているのと変わらなく見えます。