母語の縛り、で思い出したこと。英大学3年目に、大学寮の隣部屋に年下の日本人の女の子が入居してきた。すぐに仲良くなったけど、会話は常に全て英語厳守していたので、日本語で会話したことは一度もなかった。
数年経って2人とも大学を卒業し…ある時、東京表参道のカフェで落ち合った。初めて「こんにちは」と日本語で挨拶したら、その後、2人とも全く言葉が出てこなくなってしまった、という経験がある。
これまでの会話は年齢差や上下関係のない英語だったのに、いざ日本語で話すとなると、お互いの距離感がうまく掴めず、どう話せば良いのか、どの単語を選べばちょうど良いのか、とっさに2人とも分からなくなってしまったのだ。
結局「やっぱり英語で」となり、やっと自然に会話ができるようになった。嗚呼、日本語って本当に、相手と自分の関係性や立場、年齢、社会的ポジションなど諸々を考慮に入れないとマトモに話せない言語なんだ、と改めて痛感させられた一件でした。
彼女は今、国際ボランティア団体に所属して世界中を飛び回ってボランティア活動に人生を捧げている。素晴らしいよね。#言葉 #日本語 #Fedibird