以前、アメリカで白人と黒人の格差に着目し、貧困な家庭で育つ黒人の子供だけを教育する実験が行われた。熱心な指導が実って、黒人の子供たちは白人の子供たちより優秀な成績をあげ、大学にも入学した。ところがだ。大学まで入れてあげても、社会人になると親と同じような経済水準になってしまった。
なぜそうなったのかまでは書かれていなかったが、教育を身につけてあげるだけでは、貧困の連鎖から抜け出すことは難しいということがわかった。おそらくだが、アメリカという国は、人脈(コネ)が重要で、貧困家庭の黒人たちには、その人脈がなかったことが大きく影響したのではないだろうか。
どこまで確かなことか自分でも判断しきれないが、熱心に勉強して良い大学に入り、貧困層からはい上がれる確率は、アメリカよりも日本のほうが高いような気がする。それなりの大学に入って、大企業に就職できれば、少なくとも貧困からは抜け出せる。