朝ドラというかNHKのドラマは植民地の描き方が信用できない。
近年も、『まんぷく』では実在の人物を基にしておきながら、その人物が台湾ルーツであることは消し去られ、主人公たちは日本人ということにされていた。『ちむどんどん』は沖縄スレテオタイプ表象が多く、『らんまん』の台湾華語と中国語の描写は当時の言語弾圧と同化政策が存在しなかったかのようだった。植民地表象に問題がなかった朝ドラが思いつかない。
『虎に翼』も、韓国人留学生が登場したものの、その描き方は当時の実態とはかけ離れている。植民地民が公職に就くことはできなかったのに、就けていたことにしている。
『虎に翼』の女性表象は、女性の権利が尊重されていない様子を史実として描き、下手に「女性の権利を尊重する理解ある男性もいた」とか「女性も活躍してた」とか、そういう「嘘」がないところが歴史考証的にもフェミニズム的にも評価されていると思う。しかし一方で、植民地の人たちの扱われ方は「嘘」だらけで、まるで植民地の権利がある程度尊重されていたかのように描かれている。
植民地表象がデタラメというか偽史なので、こんな描き方するならいっそ出さない方がマシなのではないかとさえ思っている。NHKがやったら信じる人が出る。「植民地の待遇はそんなに悪くなかった」と勘違いする人が増える。
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