Xではまたも「老害は死ね」「喫煙者に医療を受けさせるな」「肥満の奴も自分で健康に留意できないなら死んでよし」と暴言が飛び交っている。若い人には死なんてのは現実感を持てないほど遠くにあるもので、問題なく健康に暮らすなんてのも生まれた時に付いてくる標準装備みたいなもんなんだろう。
日曜日は地方でライブだった。そこには我々のバンドにオファーをかけてくれて会場やチケット、告知の手配、当日の我々の世話まで心からの友情(と言っていいと思う)で迎えてくれるスタッフがいる。過去に何度もお世話になったがその度に地元の美味しいものを仕出し屋に頼んでお弁当にして持ってきてくれる。「今回は2段重ねで持って行くよ。楽しみにしてて」なんて連絡もあり、我々はそんな彼と彼の笑顔に会うのを楽しみにしていた。
そして当日。彼はいなかった。前日に倒れ緊急搬送されたという。入院が長引かなければいいが、と思いながらライブに入る。ライブ自体は大盛況だった。彼の細やかな手配のおかげで満員御礼。アンコール鳴り止まず。
気分も上々に楽屋に戻ってきた我々を待っていたのは彼の訃報。
実は、彼は前日既に亡くなっていた。が、我々のライブに