「理系か文系か」やめませんか 革新阻む前世紀の遺物 - 日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK120KW0S4A210C2000000/
科学が立ち向かう領域は今や「自然」か「人間」かと、単純に二分できる時代ではない。…「文理の壁」は、日本の科学力の進展を阻み、イノベーションの芽をつぶしているように思う。
日本社会には、時間をかけてすり込まれたバイアスがある。大学に入るのにあたり「数学や国語の好き嫌い、得手不得手」を尺度に選んだ「理系か文系か」。それが「理系は論理的で文系は情緒的」といった、その人の人間性をも支配する非科学的な慣習に化け、人生に染みついていくのもしかりだろう。
明日の社会を支える高度な人材を育むには、学問を教える仕組みを環境や時代の変化にあわせて柔軟に変えていかねばなるまい。文理融合や文理横断はもちろん結構だが、その前に必要なのは「文理分け」を廃する教育改革である。