「親への恩義」を植え付けろ! 奨学金が「借金」となったダークすぎる経緯とは(今野晴貴)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/36a8f6e6a10d82d696b87377ff2a0f8dc0aa832d
世界的には奨学金と言えば返済の必要がない給付を意味する。なぜ日本では奨学金は貸与型=「借金」として発展してきたのだろうか。…東京大学大学院准教授の小島庸平氏によれば、…家族どうしの支え合い(家族主義)を維持・温存するという目的があったという。
「国家が直接子供たちに育英資金を与えてしまうと、親の援助が不要になり、親に恩義を感じて老後の面倒を見るというようなことがなくなってしまうかもしれない。貸与型の奨学金制度は、親が子に恩恵を与える余地を残す、言い換えれば、家父長制を温存するために導入されたという源流を持っていました」
「教育費の負担が家族に過剰にかかっていることが、少子化の一因になっています。 奨学金の制度設計が家族主義の温存を目指していたという歴史的な経緯を考えると、もうとっくに時代に合わなくなっている。そろそろ制度的な理念を根底的に考え直さなければならない」