「中国依存からの脱却」に落とし穴、日本の経済安全保障に欠けている視点とは | JBpress https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72858
安全保障上の問題を考えれば、中国とのビジネスを縮小したり、投資を抑制した方がよいのは自明の理だが、現実は単純ではない。中国市場がなければ日本メーカーの事業は成り立たない。
日本国内では、製造業による輸出こそが国益と考える人が圧倒的に多く、政府の産業政策も基本的にその価値観に沿ったものが多い。今後も日本が輸出立国としてやっていくならば、必然的に中国を相手にせざるを得ないのが現実であり、その矛盾を放置したままでは、政策は機能しない。
「中国依存から脱却せよ」と勇ましく叫ぶことは簡単だが、現実には大きな痛みを伴う。本気で中国依存からの脱却を目指すなら、国民はその負担がいくらになるのか知る必要がある。