フランス革命が単なる「金よこせ」「パンよこせ」の暴動だったらたぶん革命に成る前に鎮圧されてたんじゃないですかね。今で言えば五輪や万博に関わってそうな企業家も「この体制はもうだめかもわからんね」と考えるようになったのが当時のフランスの状況で、先程の話の繰り返しになるけど、資本家からも市民からも人気のあった財務大臣ネッケルは破綻状態の国家財政を建て直すために貴族にも課税しようとしたが、国王が守旧勢力の圧力に耐えきれず更迭してしまった(このことは建前上の大権、権限、権威を一人の「神聖かつ不可侵の」人物に負わせる体制の弱点を示してもいる)。資本家や一定の生活基盤を持った市民の利害にも呼応する変革運動だから革命として成ったのだといえる。
ただしそのことが、革命後の政府が必ずしも無産階級の利益にかなう政策を行ったわけでもないということにもつながって、大きな変革を可能にするほどの広範な連携は常に同床異夢と思っておく必要がある。画期的な突破口を開いた後に来るのは長い利害調整の時代だ。
革命の起こらざるを得ない状況があることを述べつつ、革命的変革の制約を述べるのが私の立場です。