授業とかでも雑談的に話したりしたのだけど、英語圏でもtheyが出だしたころには「文法的にどうなんだ」みたいな声も見かけたりしたように思うのですが、それでも言語に組み込まれたバイナリー規範に抵抗する実践を人々が続けて言語を改定してきていまに至っていると思うのですよね。
でもそれを日本語に置き換えるときに「三人称代名詞を省いたら自然に訳せるから」とこれまでの言語を保存しながらいかに自然に訳すかのほうに焦点が当たってしまい、言語を改定していく方向に十分進んでいないのではないかなと感じたりします。「彼人」を使うひととかもいるけど(Ikenfellではzeの訳語として登場)、大きなところではあまり採用されていなさそうだし。
現在の言語が不完全で偏りを含む、改定を必要とするものだという感覚がうまく共有されていない気がします。