西日本豪雨のとき、真備町で水没した家の片付けをした。
川底の汚泥にまみれてしまった生活用品から残したいものを救出したら、ゴミの種類ごとに仕分けたり、土間の汚泥を退けたり。
水道が復活していないので、洗い流す水も、持ち込んだ少しのタンクの水しかなくて、とにかく仕分けるだけ、泥を掻き出して通れるようにするだけ。
とにかく力仕事だし、気持ちも滅入る。
友人と交代で、数日通った。
でも、結局その家は全壊と診断され、仕分けた甲斐なく重機で潰され、災害ガレキとして分別もなく埋め立てゴミに。全ていちから建て直しになった。
無駄な労働だったかもしれないけど、あんまり無駄だった気がしていない。
家主さんが、こんなにたくさんの人に助けてもらって…と、とても喜んでくれた。
わたしも、災害が間近に起きている中で平常モードにはなれなかったので、それで十分だった。
去年、真備町のマルシェに出店した時、家主さんの娘さんが覚えていて声をかけてくれて、嬉しかったな。