2023-12-10(読む・考える・書く)
現代の女子高生がタイムスリップして特攻隊員と恋に落ちる? ゆるふわ戦争ファンタジーもついにここまで来たのか
https://vergil.hateblo.jp/entry/2023/12/10/152433
"「私は学徒兵で整備兵でした。私たちは昭和二十年の四月に何人もの特攻の飛行機の整備をしました。知覧からは特攻で何人も飛んでいきました。彼らは飛び立つ日に失神する、失禁する、泣きわめく。きれいなことを言って飛んでいった人もなかにはいるけれども、ほとんどは茫然自失です。それを私たち整備兵が抱えて乗せたんです」"
[2] 保阪正康 『「特攻」と日本人』 講談社現代新書 2005年 P.56-57
"特攻生みの親たる大西滝治郎は自刃した。神雷隊司令だった岡村基春も自決した。かれらを軍事能力において高く評価はできない。軍事能力の評価は苛酷なまでの結果論しかありえないのである。が、かれらは詫びて殉じた。(略)
(略)
しかし、なにものにであろうと、詫びも殉じもしない生き方の方が圧倒的に多かった。
フィリピン四航軍司令官富永恭次、九州六航軍司令官菅原道大、ともに「お前たちだけを死なせはしない、わしも最後の特攻機で突入する」と若者たちに言いつづけ、戻ってきた特攻隊員には理由もきかず、「お前は命がほしいのか」「死なぬのは精神が悪い」と叱咤した二人は、まるで双生児のように生き残った。"
[3] 小沢郁郎 『改訂版 つらい真実・虚構の特攻隊神話』 同成社 2018年 P.156-161