花魁が主人公の安野モヨコの漫画『さくらん』、モーニングで連載してるのを読んでたんだけど、時代劇で髪型や服装のバリエーションが少ないから、同じような顔ばかりの作風だと人物の見分けがつきにくくて、途中でついていけなくなった。
それで土屋アンナ主演の実写映画を観てみたら、蜷川実花が監督だかプロデュースだかで、目が痛くなるほどに赤く、強烈な映像になっていた。そして随所に使われる大量の金魚。美しいけど、狭い水槽に閉じ込められて外に出られない哀れな金魚は花魁の象徴だろう(そんなことを劇中の誰かが言ってたかもしれない)。
で、その金魚だけど、安い金魚を大量に仕入れて、撮影の過程で雑に扱われて、じゃんじゃん死んでるんだろうなって想像してしまい、そればっか気になった。
そもそも江戸時代の金魚の扱い方自体が酷いんだよな。エアレーションもない時代に見映え重視の口の狭い水槽じゃ、すぐに酸欠で死んでたじゃないか。現代でも、口の狭い、いわゆる金魚鉢での飼育は推奨されない。江戸の街に金魚売りが歩いてたのも、すぐ死ぬ金魚を気軽に取り換えるためなのでは?って思うけど、これは調べたことがない。知りたいけど知りたくない。