先週「君達はどう生きるか」字幕版を家族で見に行って来たんだけど、これはやっぱりあれですね、宮崎駿のオーパスという事でいいのかな。
英語の題は「少年とサギ」。
私だったら違うタイトルを付けると思うけど、制作側はあんまりネタバレになるタイトルはつけたくなかったのかもしれない。
改めて思うけど、宮崎映画の共通のテーマは「母の不在」なんだよね。関係性は微妙に違うけれど、絶対的に甘えられる存在を失った思春期の子供が、どうやって仲間を見つけ、自分のアイデンティティを見出していくか、という。
あと、大叔父の閉じこもる塔、あれを私は天賦の才能とそれを発展させる事と受け取った。
なんでサギなのかな、と思うけれど、陸、水、空を行き交う事ができる、異世界との媒介者、水先案内ができる存在だからなんだろう。
たぶん一回見ただけでは見落としが沢山生じるような仕掛けがあちこちにありそうで、解けてない謎がまだある。
わかりやすい冒険物語ではないし、なんなら世界的大ヒットになるような設定もないけど、見る時の年齢によって印象が変わるだろうし、まだ何度か見る事になるだろう。