最近どうも気になる言葉遣いが、「塩味」を「えんみ」と読むものです。化学用語なら分かる気もするのですが、料理とかで使うには、音読みはいささか無機質な感じを受けてしまいます。「甘味」を「かんみ」だと意味がスイーツのことになって変わってしまうし、どうも収まりの悪い気がします。
「塩味(しおあじ)」を漢語らしく言いたいなら、「鹸味(かんみ)」が昔からある言い方のはずです(「鹸」の訓読みは「しおからい」です)。まあこれも、「甘味」と同音異語という問題はありますが……いや、みんな「鹹味」を知らないだけなのでしょうが。