#韓国映画 の授業が完了した。
どの映画も動員1000万人を超えるメガヒット。韓国は映画文化が発達していて日本の3倍くらい映画を観る(ちなみに料金は1/3だそう)。
4作品とも庶民の目線を絶やさない。
昨日観たのは
1.40日の籠城ののち、とうとう清に降伏する話
原題:#南漢山城 邦題:#天命の城
国が崩れ落ちてゆく様が #坂本龍一 の劇伴にあわせ、生々しく描かれる。
舞台は寒い寒い冬だが、籠城するにも城壁に護衛が要る。
食糧は尽き、物資は取り合い。
人心が荒廃していく。
そうして守られた城の中に、己の地位確保しか考えられず、大局の見えない愚かな大臣が多くいる中、真に忠臣として描かれる2人。外では民が文字通り命がけで城を守っている。王が執るべきは、和解政策か、それとも国としての誇りか。ことばの応酬が素晴らしい。
いまの日本の荒廃をも重ねる内容だと個人的に思った。
2.タクシー運転手
韓国の大統領直選制と民主化の礎として知られる#光州独立運動 。
題材にした数ある作品の中でも、これは!と先生が用意してくださった作品。
光州独立運動は当時言論統制と通信の遮断により一切国内外に報じられなかった。そのため当時は何が起きていたか、ソウルにも伝わっていなかった。ニュースに出て来ても「暴徒が警察や軍を攻撃した」という伝え方。だが実際は、光州内部では警察や軍が市民に向かって発砲する有り様で、現在も正確な死者・行方不明者・負傷者の数は発表されていない。
そんな中を現地へ向かい、のちに世界に報じたドイツ人記者とタクシー運転手の実話をもとに作られた映画。タクシー運転手は映画「パラサイト」でも知られるソン・ガンホ。
しっかり社会のことを描くとこれだけのものが作れるのか、と観ながら随所に感動を覚える。日本の社会派映画は予算をあまりかけられない中でやはりなにかを犠牲にするようなつくり方を強いられているように感じることが多い。でもそれによってどれだけの優れた作品が望まない形で世に出たり、また発表できずにつぶされたりしているのだろうか。
ひとりだとどれが良い作品か分からない。また良い作品でも知識がないと良さがつかみ取れない。
国自体に少し知識がついた今なら最もいい出会い方が出来ると願って出向いて、こんなにも最良の出会い方が出来るとは思わなかった。先生の存在がこれほどありがたかったことはない。
今ここに感動を共有したい。