#パレスチナ に関する本で私が読んで印象に残っているのは
ガッサーン・カナファーニー著『太陽の男たち・ハイファに戻って(河出文庫)』。
パレスチナ人として抵抗運動のかたわら小説・戯曲を書き、36歳で爆弾に亡くなる。
「祖国というのはね、このようなすべてのことが起こってはいけないところのことなのだよ」
パレスチナ人虐殺事件のあと、ユダヤ人のための国としてイスラエルが建国され、故郷は帰る場所でなく奪い取らねばならないものになってしまったこの現実を活写している当事者による当事者の声であるだけでなく、文学としての技術も非常に高い。
巻末の訳者解説、パレスチナ難民の手記が、当事者の小説以上の悲惨を見せつけられるものだったのだがそれが文庫版にあるか不明のため、出来たら単行本版で読んでほしい。
※文庫本にも「単行本版解説」として収録されているそうです。情報感謝!