マックス・ヘッドルーム事件は、1987年11月22日、アメリカ合衆国・イリノイ州シカゴ一帯で発生したテレビ放送の電波ジャック。テレビ業界での「放送信号割り込み」の一例として知られている。
CGキャラクター・マックス・ヘッドルームに扮した侵入者は3時間のうちに放送信号割り込みを成功させた。発生から35年以上経つ現在も未解決事件となっている。
WGN-TV(シカゴ9ch)での電波ジャック
最初の放送信号割り込みは独立局のWGN-TV(シカゴ9ch)のゴールデンタイムの生放送ニュース番組で発生した。シカゴ・ベアーズが、本拠地でデトロイト・ライオンズに30対10で勝利したというニュースをスポーツコーナーで報じている途中で、画面が15秒間真っ暗になった。画面が戻るとマックス・ヘッドルームを模したマスクにサングラスを着けた男が現れ、周囲を歩き回ったり、飛び跳ねるなどした。彼の後ろにある動く波打った金属板はマックス・ヘッドルームのテレビと映画シリーズの背景映像で使われたエフェクトを模したもので、音声はガヤガヤした音と振動する音だけだった。この電波ジャックは、WGNの技術者たちがSTLの周波数をジョン・ハンコック・センターの送信機に切り替えたことにより解決した。
この事件は、スポーツ解説者のダン・ローンを呆然とさせ、彼は「えーっと、視聴者の皆様は何がおこったのかと思っていらっしゃるかもしれませんが、それは私も同じですよ」とつぶやいた。彼は事件が発生する前に話していた内容を繰返すこともできなかった。
WTTW(シカゴ11ch)での電波ジャック
事件当日の夜中の23時45分(中部標準時)頃、『ドクター・フー』シリーズ中からの一話「ホラー…